こんにちは、Alexです。
「シンガポール日記が79回で終わるのはキリが悪いので、あと1話書いて80話で終わりにしましょう。」ドラゴンラボラトリー社より、そんなありがたいお申し出をいただきました。
最終話を書いたにもかかわらず、きれいに終われないズッコケ感が「Alexらしくてスキ☆」と思ったので、ぬけぬけと筆を取っております。この場をお借りいたしまして、改めてドラゴン堀口さんに、感謝の気持ちを申し上げます。
さて、今回は久しぶりに、仕事ネタです。
Alexは仕事の大詰めを向かえ、数ヶ月の間、毎日16時間労働、休みなしで働いておりました。家ではシャワーを浴びて、自分を清潔に保つだけで精一杯な生活。ファッションや美容からは距離を置き、顔に塗るクリームがなくなれば「ハンドクリームでいいや・・・」と。。。。女性としては、どこまでも転がり落ちていく有様。
ところが、会社の立ち上げ業務とは、まるでお祭りのようなおもしろさがある。中毒性のある熱中感。毎日、何かがうまくいかなくて大変な騒ぎになるものの、自分がいないと会社が回らない状況と、なんとしても成功させたい使命感が私を突き動かしていた。
体も悲鳴を上げている。いつも体中が重く、気を抜くと倒れてそう。時々、心臓が「ドクッ」と異様に大きな鼓動を打ち「心臓発作の予兆?」と思う。極限の状態なのに、それでも働くことが楽しくて、自分を止められなかった。
Alexは主にデスクワークですが、グループ各社の中で、別の役割もある。
例えば、シンガポール人の男性スタッフが、職場で殴りあいになる大喧嘩をした時。現場スタッフから、「大変だ!今すぐ来てくれ」と、SOSの電話がかかってきた。日本人駐在員(男性)マネジャーは、あまりの出来事に、現場で体をふるわせているらしい。
SOS電話から1時間後に飛び込んできた私を見て「Alex・・・・よかった来てくれて」とスタッフが駆け寄ってくる。現場のマネジャーに許可を頂いて、大喧嘩したスタッフと目撃者の話をひとりひとり聞く。
最初は息巻いているものの、じっくりと状況を丁寧に聞いていくと、荒れた気持ちもだんだんおさまってきた。
そして。。。。。。最後は、やっぱり「ケンカは両成敗」
コラー!!!あんたたち、なにやってんの!ヽ(`Д´)ノ
みんなシュンとして、ばつの悪そうな顔をしていたけれど、同時に、私に怒られることを待っていたようでもあった。「あーあ、怒られちゃったね(*´3`*)ゞ」「まぁまぁ」「しょうがねーな」「Alexはおっかねーな」「そうだな、あはは」と、いつものやんちゃで穏やかな空気が戻ってきた。
まったくもう・・・と思う一方で、Alexには、彼らが助けを求めたことが嬉しかった。私なりに、スタッフと心がつながっている実感があり、信頼できているから怒ることもできるのだ。
そんなやり甲斐と多忙さは、シンガポールで勤務する現場の人達が理解していたものの、Alexを評価する本社さまは、何も知らなかった。
残念なこともある。
私の雇用契約は「3ヶ月後に給料確定」と書いてあったが、3ヵ月後も音沙汰がない。恐れながら本社さまにお伺いをたてると、「え?そんなこと書いてあった?まぁ、うちは4月にしか給料改定はしないから、それまで待って。え?シンガポールは雇用確定書もいるの?それってどう作るの?なんか見本ある?あ、日本語もつけて送ってくれる?」
・・・・はい、わかりました。あの、それから見習い期間ということで、最初に言われていた給料より、毎月15万円も給料が安いんですけど・・・
「ほんと?それは問題だな。じゃあ、とりあえず『3ヵ月後には給料は上がらなかった』っていう決定がされたってことにしたらどう?まぁ、わかるでしょ?3月には考えるしさ」
・・・・本社の人事担当役員の発言は、なんて心強いんでしょう(涙)
・・・・まぁ、考えても仕方がない。3月まで待つことにする。「悪法もまた法なり」と皮肉めいて自分に言い聞かせる。実際のところ、現場ではたくさんの仕事をするにつけ、学ぶことも多く、物知りになることもあった。そして、各社のスタッフとも、親しくさせていただいたのは、事務職ながら嬉しかった。スタッフにも「いつ休んでいるんですか?」と言われるほど、
こんな状況は、Alexの私生活にも影響していた。
一緒に住んでいるM氏が、ある日、Alexの仕事中(とはいえ夜中)に電話をかけてきた。
「もうすぐクリスマスだから・・・・僕と、デートしてくれませんか?」
・・・・・・・・・・。
一緒に住んでいる人が、アポイントをとらないと会えないほど忙しい私って・・・・・
あ~あ。またやっちゃった。
30後半で、こんなに自分のことを大事にしてくれる人にめぐり合えただけで、とっても幸せだと思っていたのに・・・・。私って、本当にバカだな。仕事に夢中になりすぎて、一番身近な人のことを忘れていたよ。M氏に、本当に申し訳ない。
お恥ずかしい話ですが、Alexが仕事に夢中になってから、家の仕事(掃除、洗濯、アイロンなど)は、全てM氏が帰宅後にやってくれていたのです。私がどんなに忙しくても、いつも部屋や台所がピカピカで、洋服もきれいにアイロンがけされていた。
「Alexが、仕事が好きなのがわかっているよ。でも、このままじゃ体を壊すから、シンパイよ」と言う。
「さみしかった?」と聞くと、「チョットネ」と、恥ずかしそうに天井に目線をやりながら、口をすぼめる。
ああ、ごめん。この数ヶ月、わたし、自分の仕事以外のこと忘れてたね・・・・・。
人に何かを強要することがないM氏の気持ちは、Alexには充分に響いた。改めて、クリスマスを口実に、二人でおしゃれをして食事に行くことにした。
Alexは「ライフ ワーク バランス」なんて言えるほど、生活も心もゆとりがないままだけれど、M氏がいるから、心のバランスが取れているのかもしれない。
タブンネ
そうだね。
これからも、時々、一番近くにいるあなたに「ありがとう」を言おう。
~Alexの夏は、まだ終わらない~



と思っていたら、やはり・・・・・・。
これはポスト入っていた一枚。
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